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2011年11月3日木曜日

【美魔女ブームと女子大生ブームの関連性】

前回9月投稿から2ヶ月たってしまいました。この2ヶ月でジョブズが亡くなってしまい、タイでは大洪水に見舞われ、ギリシャは財政破綻、日本では野田内閣が発足しつつ、株式市場は9000円を割り込んだまま、為替は70円台、日本のテレビメーカーも軒並み業績悪化です。

そんな決して明るい世の中でない中で、最近、案の定出てきた「美魔女ブーム」です。一昨日11月1日には国民的美魔女コンテストが開催され45歳の女性がグランプリ、芸能界デビューらしいです。ファッション雑誌に仕掛けられたとは言え、マスコミなどで盛り上がるということは、ここらへんにきっと消費のニーズがあるということですよね。

だいたいこの「美魔女」年齢層っていうのがくせものです。例えば今回の美魔女グランプリの方は45歳、1966年生まれです。この年代の方々は20歳前後のとき、80年代初頭の「女子大生ブーム」をつくりだし、企業の大量採用期に入社し、就職後はバブル期のOLとして90年代前半まで活躍し「ジュリアナブーム」等を先導しました。30代も後半に差し掛かった2004年頃には一部「負け犬ブーム」もありましたが、40代を迎える2006年〜2008年には「アラフォー」に突入します。(一部の親は「モンスターペアレント」と化したようですが)。それから3年、今度は40代を積極的に楽しむ「美魔女」ときました。

要するにみんな同じ方々(属にいうバブル世代)なのですね。やっぱり指向性の本質は年齢ではなく年代によって形作られるところが大きいようです。

このブームをつくりだしている1965年〜1969年生まれぐらいの層は、実は日本の人口構成上のボリュームゾーン(団塊ジュニア1971年〜1974年生まれ)ではなく、その上の年齢層です。なぜかここが消費を牽引し、ブームを作りだし、いい思い?をしているんですね。
一方、その下の団塊ジュニア層は属に「貧乏くじ世代」「不運の世代」と呼ばれているようです。人口が多いがゆえの受験戦争、なのに成人する頃にはバブルが崩壊し就職氷河期に突入、就職しても賃金削減、可処分所得減少に見舞われました。

下の人口構成グラフでもわかるとおり、現在の日本の最大ボリュームゾーンは団塊の世代(1947年〜1949年生まれ)62〜64歳の方々です。この層も日本の消費や文化を牽引してきた世代です。ここが一斉に定年リタイアの時期を迎え、シニアマーケットが新たな局面を迎えると想定されています。

そしてその次の牽引役がバブル世代。きっとこれからも、50代になっても60代になって○○ブームを作りだすことは間違えありません。

マーケティングを考えるときの一つの考え方として、このトレンドをつくる層にターゲットを絞ってプランニングするというのも有効だと思います。年齢別による指向性より年代による指向性のが分析しやすそうですしね。

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2011年1月18日火曜日

【引き続きコンセプトの話】

先週は近頃話題の"リアル脱出ゲーム"というのを体験してまいりました。ネットコミュニティが進展する一方で、こういったリアルな場でのインタラクティブ体感型コミュニケーションイベントみたいなものも、今後も増えていきそうだなと思いました。これはSCRAPっていう会社が企画しているようですが、今後、東京ドームからの脱出や恋愛相談王決定戦なども開催するみたいです。コンセプトを明確にして、うまく場を提供すると、人はわっさり集まりますからね。 http://www.scrapmagazine.com/ 
 
さて、前回は、ヒットメーカーさん達のコンセプト発想についてお話しましたが、それに関連して感想コメントもいただきました。内容は、、、 

『秋元さんや任天堂の方が言うところの「マーケティングはやらない」「ユーザーの声は聞かない」というのは彼らだからこそできることなのではないかと感じます。彼らはきっと、誰よりもマーケティング感覚とユーザー感覚をもっていて、過去の経験や取り巻く背景を読み解きながら、頭の中で自身の考えに突っ込みを入れながら、検証しているのではないかと思います。結果、自分の考えがユーザーに受け入れられている「姿」が見えるからこそ、(それが見えていない)他の人が反対しても、自信を持って貫くことができるのではないかと。だから、マーケティングをやらないこと、ユーザーの声を聞かないことだけを真似すべきではないし、自分も「根拠のない単なる思い込み」で考えを進めることのないよう客観的な視点を養っていきたいと思います。。』

という主旨だったかと思います。全くもって、その通りですよね。
秋元さん達にとって“マーケティングしない”、“ユーザーの声を聞かない”という意味は、“自分で考え抜いた仮説なくして、何を調査、ヒアリングしても、良いアイデアにはつながらないよ”、と意味に近いのではないかと思います。 日経ビジネスのヒット番付も1位Twitter、2位 iPad、3位 食べるラー油、4位 ハイボールでしたが、いずれも、ユーザーに事前アンケートで商品サービスのコンセプト説明をしても、きっとニーズがあるかないかなんてわからなかったのではないかと思います。でも、企画者の思いと仮説はあったはずですから。
逆に、膨大な調査データやシュミレーション資料があっても往々にして、うまくいかないのが”お役所仕事”ですよね。政治家がハコモノ公共投資予算案を通すために、役人に机上の資料をつくりまくらせても、そもそものマーケティング感覚とユーザー感覚が欠如している場合に、ユーザー不在の道路や空港やイベントホールが出来上がってしまいます。
ヒット商品、ヒットサービス、発展する企業の背景には、必ず出発点となるコンセプトがあると思います。そして考え抜かれたアイデアであれば、必ずしも膨大なマーケティング説明資料がなくても、そのアイデアのコンセプトは説得力をもって簡潔、明瞭に答えられるはずだと思います。 

★アマゾンの事業コンセプトについてジェフ・ベソスは「我々のビジネスの中核はモノを売るのではない。我々のビジネスの本質は人々の購買決断を助けることにある」といっていたそうです。
だからユーザーレビュー機能やレコメンエンジンなどのシステムに膨大な投資をしたり、マーケットプレイスを仕掛けたりしたことにつながっています。このコンセプトのもち方が他のネット通販ビジネス会社との差異になったんですね。


★スターバックスの事業コンセプトは「我々は人々に家、職場ではない、第三の場所を提供する。人々にゆったりとした雰囲気の中でリラックスするという経験や文化を売ること。コーヒーそのものは、そのための手段である」ということのようです。
これを実現するために、店の立地やインテリア、スタッフの行動、メニューをどうするかを考えているという順番になっています。コーヒーショップが成長するとは思わなくても場の提供に商機を見出したんですね。


企画も事業コンセプトもみんなに簡潔、明瞭に説明できるぐらいに考え抜いて実行してことが必要ですよね。 もちろん、それだけで成功するほど甘くありませんが、失敗する確率を下げたり、失敗から学ぶことはできるかもしれません。


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2011年1月13日木曜日

【秋元康さんとかヒットメーカーさんの話】

年末の日経ビジネスで2010年ヒットランキングの特集の記事がありました。1位Twitter、2位 iPad、3位 食べるラー油、4位ハイボール、5位 Andriodスマートフォン、、。 音楽関連では10位にAKB48が入っていました。 そんな流れでAKBのプロデューサー秋元康さんのヒットの極意のインタビューが載っていました。

『自分が面白いと思うかどうか。ヒット商品を生み出すポイントは、この一点に尽きます。自分が面白くないものを、大衆が面白いと思うわけがない。ヒット商品には共通点があります。それは大衆の共感を集めたかどうか。「こういうものが面白いはず」と「自分が心底面白いと感じる」の違いが、ヒットが生まれるかどうかの分かれ目です。ちょっとした上から目線が大衆の感覚との誤差になり、共感をそいでしまう。

僕はモノをつくるときにマーケティングは一切やりません。だって、今流行っているものは、もう過去のものだから。もっと、自分の本当の気持ちや本当の声を聞いたほうがいいと思います。

面白い企画、ヒットする企画は多数決からは生まれません。たとえ1対9でも、誰か1人が辞表を出してでもやりたいというものが当たる。6対4で、とりあえずやってみようかというものは絶対に当たらない。。。』
等々のことが書いてありました。

念のため、僕は、ヒットが全てと考えている訳でもなく、マーケティング調査やユーザーターゲット分析なんてムダだと考えている訳でもありません。

でも世の多くのヒットメーカーさんたちは、よく秋元さんと同じような話をするんですね。スーパーマリオを開発した任天堂の宮元さんという人も「面白いとはどういうことか、なぜそのゲームは面白いのか、ここをきちんと詰めたコンセプトがなければゲーム開発は始めない。その答えは、結局われわれの頭の中にしかない。僕はコンセプトを考えるときに、営業部隊やユーザーの声はきかない」と言ってます。 
最終的には、調査データより、五感を使え、自分の感覚を信じろ、ということかもしれませんね。

リクルートで「とらばーゆ」、「じゃらん」、「フロム・エー」など数々のヒット誌を創刊した倉田さんという方も、まずアイデアを自分の身近な人たちにしつこく聞きまわって感触を探ることから始めるという話がありました。

ユーザーターゲットを考えるときも、年代や嗜好タイプで、おおざっぱに設定するだけでなく、データに頼るだけでなく、具体的な人を想定することが有効だという話も多いです。

ウォルマートも、実際に存在する一人の女性客を想定して「それってナンシーが喜ぶだろうか」という基準で判断を議論するという話が本に載っていました。 

アスクルも、小規模会社の総務担当の女性、“久美子さん”を想定してサービスコンセプトを固めたという話がありました。

アーティストがつくった名曲も、誰か一人に向けて書いたものが多くの人の共感を呼ぶということがありますよね。

ある戦略本には、「コンセプトをないがしろにして戦略立案、実行を始めてしまうと、結局、誰も欲しくない商品開発になったり、投資をムダにしてしまう。だからこそ、コンセプト構想にじっくりアタマを使い、手間隙をかけるべきだ」と指摘されていました。秋元さんほか上記の例でいうと、そういうコンセプトはデータ上のマーケティングだけからは出てこないと言っているんですね。

ツールや方法論は真似できても、アタマを使って練られたコンセプトと、そこから展開される戦略思考と蓄積された組織能力は簡単には真似できません。逆に言えば成功している他社事例の方法論だけを模倣しても、うまくいかないということもあります。 そのぐらいコンセプトは出発点として重要だという話です。 このへんの話はまた別途で。

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2010年11月30日火曜日

【5回の話のおさらい】

さて、前回までの5回、同じような話をしてきましたので、一旦おさらいです。

何の話をしてきたかといえば メディアビジネスに広がるチャンスのヒントのつもりでした。 

【キュレーションの話】
キュレーションというのは、情報やコンテンツを収集し、選別し、それらに「意味づけを与えて」、共有するという概念です。 情報過多で価値観が多様化し、メディアフリーな時代だからこそ、メディアに求められる役割は高まっていると考えます。 これまでのM-ON!のビジネスモデルと親和性の高い「キュレーション力」を意識的に高めていくことによって広がるビジネスチャンスがあるのではないか。 重要なのは“意味づけの付与”です。

【名前をつけてやる】
モノゴトや事象に意味づけし、名前を与え、旗を立てることによって、その事象への支配力を高め、見えない価値を顕在化することが可能になるという話です。 例え実体がなくても、実体が生まれる。これはビジネスで主導権を握るための重要なポイントだと思います。 たかが名前と軽視すべきではないと思います。 ”はじめに言葉ありき”、”名は体をあらわす” ともいいます。

【コンセプトドリブン】
メディア形態によって、もとめられるコンテンツの形態は違います。メディア特性が違えば単純な二次利用はできません。 重要なことは、ターゲットを想定して「伝えたい想い」をコンセプト化して名前をつけ、自ら旗を掲げるということ。 旗のもとにメディア特性にあわせたコンテンツ展開を図ることです。旗というのは、意味をもち、陣地を主張し、人を集め、誘導するシンボルみたいなものです。 

【SUUMOの話】
メディアビジネスの成功において、必ずしも一次コンテンツを購入獲得することが必要条件ではありません。 モノゴトの流れを見極め、ここという場所に旗を立て、陣地を定め、意味づけし、人を集め、情報をマッチングさせながら、付加価値をつけることによって、場そのものを魅力あるコンテンツ化することも可能です。 場が活性化すれば人とコンテンツが自ずと集まってくるはずです。
【大江戸温泉物語の話】
誰が、誰に、何を、どのように伝えるのか、それを練り上げて、シンプルな言葉として集約すること。全体を貫くコンセプトこそが、こだわるべき最重要ポイントだという話です。コンセプトがフォーカスされ深化すれば、自ずと行動のベクトルは定まっていくはずです。

意思をもってビジョンを掲げ、目標を設定し、コンセプトを練り、集約した名前につけて伝えていく。
それを旗として、意味づけし、陣地をつくる。 コアとなる人を集め、シンプルで、一貫して、徹底的なコンセプトを場の特性にあわせたコンテンツやサービスとして展開する。

ここにビジネスを成功に導くための共通モデルがあるように思います。

2010年11月29日月曜日

【大江戸温泉物語の話】

さて、「大江戸温泉物語」です。 先日、子供にせがまれてお台場に行ってきました。行ったことがある人はおわかりでしょうが、江戸の町並みを再現した温泉テーマパークです。入館すると、色とりどり浴衣を選んで着替え、江戸の町人になった気持ちで、非日常的な空間を味わいつつ、くつろぐといった趣向です。









Wikiによると「江戸開府400年にあたる2003年3月1日に開業」、「江戸の町を再現したお台場の新名所として、気軽な温泉施設として老若男女から人気。」とのこと。 行ってみるとファミリー層のみならず客層として韓国ほか外国からの若いカップルやグループも目立っていたのも印象的でした。

2007年からは経営破綻した地方の温泉旅館を買収したりして大江戸温泉物語的な個性的な施設を全国展開。2005年に40億円の売上が2010年には160億円まで成長しているとのこと。 経営は、かの有名人、キョウデンの橋本ひろしさんなんですね。 橋本ひろしさんはSOTECを上場させ、長崎屋を再生し、SHOP99を育成した人です。

詳しい経営状況等はわかりませんが、そこに成長のポイントがあるとすれば、やっぱり、まずコンセプトが立っているからではないかと思います。「誰に、何を、どのように提供するのか」、それを言葉に練り上げてユーザーに向けて分かりやすく発信しているということです。

コンセプトにこだわっている様子は、当初2億円かけた設計図で建築確認まで行ったのに、それを破棄して設計会社を変えてやり直したってエピソードからも窺えます。当初プランは江戸の町に囲まれた30いくつの露天風呂があり、そこで男女が一緒に水着で入浴するというものらしかったです。「江戸で水着はねえだろ」ってことですよね。

客観的にみれば施設としてあるものは、大小各種のお風呂、マッサージ、ゲームコーナー、食事場所、お土産店、リラックスルーム等々であり、他の大型温泉施設と大きく違いはありません。でも「大江戸温泉物語」の訴求ポイントは温泉ではないですよね。あくまでも江戸をテーマにした非日常空間、物語を楽しんでもらうことだと思います。

コンセプトを練り上げ、言葉にすると展開方法や企画も自ずと焦点が定まってきます。遊び処では手裏剣投げを設置しようとか、食事処には江戸前寿司屋台を出そうとか、イベントは大道芸にしようとか、宿泊施設は「伊勢屋」って名前にしようとか、WEB情報はかわら版って呼ぼうとか、、。 そういった運営工夫の積み重ねがスキルとなり、ノウハウとなります。他に転用できるフォーマットができます。

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コンセプトという言葉を検索してみました。
「概念、観念」、「全体を貫き、骨格となる発想や観点、思想、理念」。
「基本アイデアが、消費者にとって意味を持つ形に落とし込まれたもの、購買理由となるもの」、「アイデアを、消費者に向けた言葉に練り上げて表現したもの」、「コンセプトとは売りたい「もの」を売れる「商品」に変えるためのツール」、、等々。

今後、メディアが様々な新しいトライをしていく中でも、常にコンセプトのありようが重要であると思います。 それを短く言い表せる言葉にすることです。そこから手段がみえてきます。

意思をもってビジョンを掲げ、目標を設定し、コンセプトを練り、集約した名前につけて伝えていく。少なくとも、それがなければ成功の必要条件が整わないと感じます。

2010年11月25日木曜日

【SUUMOの話】

最近、あらためて存在を知った不動産・住宅サイトにSUUMOっていうのがあります。
http://suumo.jp/





ゼクシィ、HotPepper、とらばーゆ、fromA、ケイコとマナブ、じゃらん、エイビーロード、カーセンサー、R25、リクナビ、、、。 共通点がわかりますよね。 全部リクルートのブランドです。 

そんなリクルートの昨年度の業績をみてみました。人材派遣業などを除く単体で売上3189億円、営業利益584億円、18%の利益率です。 ちなみに他のメディア関連をちょっと調べてみると、電通は売上1兆6000億円あって営業利益373億円(2%)。東宝が売上2017億円、営業利益191億円。 フジテレビは5800億円の売上で営業利益92億円(2%以下)。 TBSの放送事業は2000億円の売上で100億円の営業赤字でした。 いかにリクルートの利益率が高いかがわかります。

ではリクルートっていったい何をやっている会社なんでしたっけ? 広告代理店? 出版業?、情報サービス業? 「業界地図」をみると、いたるところにリクルートの名前がでてきます。既存の業種でくくることが難しいからなんでしょうね。 

生活を軸に個人と企業の情報マッチングをしているという見方もできます。進学して、就職して、転職して、結婚して、家を買って、子供が生まれて、子育てして、旅行して、車を買って、、など、生活局面で必要となる情報にフォーカス、深堀りして、テーマをもとに集約した情報をコンテンツ化して発信しているということです。

SUUMOもそうです。“あなたの住活を応援する不動産・住宅サイト”と称して情報を集約、発信して人と企業を集めています。 考えてみれば、本来、お金にできるコンテンツ(マンション)をもっているのはマンションデベロッパーです。 そのマンションを買いたいというユーザーがいます。 両者だけでも取引は成立するはずなのに、なぜかSUUMOはその間に立って市場を仕切っている立場に立っています。

マンションデベロッパーに対しては、「うちはマンション購入見込み客の有用な情報をもってますよ」といい、ユーザーに対しては「うちは販売されるマンション有用な情報をもってますよ」 といいます。 両者はそれだったらと言って自分の情報をSUUMOに提供します。結果、有効なマーケティングデータは全部SUUMOに蓄積され、それを使ってSUUMOはマンションデベロッパーに対して販売支援、コンサルを行い、ユーザーに対しても、購入ノウハウを提供することができます。クライアントもユーザーも喜び、SUUMOも儲かります。 


つまり自らのミッションをかかげ、SUUMOという名前のもとで、キャラクターをつくり、WEBサイト、フリーペーパー、モバイル、アプリ、“SUUMO住宅展示場”、“SUUMO LAND”というイベントまで多メディアに展開し、クライアントにも、ユーザーにもソリューションを提供しているということですよね。

ここでSUUMOはメディアとして機能していますが、コンテンツそのものを買いに行っている訳ではありません。メディアに徹して人とコンテンツが自然に集まるシステムをつくっているということです。

ここにメディアビジネスモデルの一つの可能性が広がっていると思いませんか?

2010年11月22日月曜日

【コンセプトドリブン】

放送コンテンツの二次利用がなかなか進まない中で、ちょっと前には、「これからは二次利用を前提にしたコンテンツ制作をしなければいけない」などとよく言われていました。
インターネットのインフラが進展する中で権利の問題からコンテンツがなかなか流通しないということが背景にあったと思います。

この意味は「放送番組をつくるときに、ネットでの映像配信や海外番組販売できるように権利処理をしておこう」の意味に近かったように思います。要するにコンテンツの多メディア展開というのは、同一コンテンツを複数の伝送路で流して収益を多様化しようみたいな話でした。

しかし、そもそもメディア形態によって、もとめられるコンテンツの形態は違います。最も重要なのは、ターゲットを想定して「伝えたい想い」をコンセプトとして名前をつけ、自ら旗を掲げるということだと思います。旗というのは、意味をもち、陣地を主張し、人を集め、誘導するシンボルみたいなものです。

まず旗をかかげて、放送番組ではこう表現する、イベントではこう表現する、アプリではこう表現する、紙媒体ではこう表現する、こういうグッヅにして物販する、こういうコミュニティに仕立てる。 旗のもとに人が集まり、コンテンツが集まり、場が生まれ、様々な商取引が生まれる。

わざわざコンテンツを買ってこなくてもコンセプト自体をコンテンツとして機能させる方法論があると思います。

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コンセプトを表現するのに名前が重要です。ただ逆にいえば名前が秀逸であればコンセプトも秀逸であるはずです。名は体を現すといいますからね。だからやっぱり名前は重要だと改めて思います。

人から紹介してもらったお馬鹿サイト「エア新書」ってのがあります。 http://airbook.jp/ 極端にいえば秀逸な新書名があれば、中身なんてどうにでも考えられそうという見本ですね。

2010年11月18日木曜日

【名前をつけてやる】

先週発売された「Sporitiva」(スポーツ誌)が、イチロー選手の衝撃的なインタビューを掲載しているらしいです。 それは「実はもう朝にカレー食べてないですよ」と3年前から朝カレーを食べていないことの告白です。 カレー業界では「朝カレー伝説」が根底から覆される一大危機との話も。http://sankei.jp.msn.com/sports/mlb/101112/mlb1011121246004-n1.htm
Sportiva イチロー 10年物語 (SHUEISHA MOOK) (単行本・ムック) / イチローの画像

さて、そんな中で今回は名前の話をしようかと思います。 

多くのモノゴト、事象には名前がついています。 え、当たり前じゃんと思いますか? よく考えれば違いますよね。 名前がついていないものは認識できないから全てのモノゴトには名前があるように勘違いしてしまうだけです。 

Wikiによれば「名前は元々あるものではなく、人間がそれを個別に把握すべき対象として認識した際に与えるものであり、どの範囲で名前を与えるかは人間とそれとの関わりによって変わる。」とありました。

例えば、、

◆日本語には赤い、青い、黒い、白いという形容詞があるのに、「緑い」って形容詞はないですよね。きっと昔の日本人には青と緑の色の識別が曖昧だったに違いありません。今でも信号の色も緑なのに青っていいますし、“緑が青々している”って変な言葉になっています。

◆90年代まで日本にはストーカーはいませんでした。シツコイ人、気持ち悪い変質者はいたかもしれませんがストーカーっていう言葉はありませんでした。 言葉で特定されて事象が顕在化しました。

◆この前、読んだ本によると日本のバブル時代には“バブル”って言葉はメディアには出てこなかったと書いてありました。(確かにバブルがはじけるとわかっていたらバブルにはなりません)

名前のないモノゴトや事象に名前を与え、意味づけし、旗を立てることによって、その事象への支配力を高め、見えない価値を顕在化することが可能になります。 例え実体がなくても、実体が生まれます。これはビジネスで主導権を握るための重要なポイントだと思います。

例えば、、

◆昔から朝にカレーを食べていた人はいたのかもしれませんが「朝カレー」って言葉はありませんでした。しかし「イチローが朝にカレーを食べて成果を出している」、「専門家が朝にカレーは脳を活性化するといっている」などから、いつの間にか誰かが「朝カレー」っていう名前をつけて、「受験生は朝カレー」、「朝カレーでダイエット」、「病気にならない朝カレー生活」など、どんどんモノゴトが展開、ハウス「めざめるカラダ朝カレー」、CoCo壱番屋もレギュラーメニュー化、雑誌やWEBで特集続々、周辺にビジネスがひろがりました。

◆血液型分析っていう名前をつけ、旗を立てることによって、欧米には存在しない日本固有の血液型市場が生まれています。

◆モーニング娘っていう名前のもとでは、メンバーが総とっかえになってもモーニング娘というビジネスが成立します。

◆クラプトンは昔から、アコースティック中心のライブをしていましたが、MTVはアコースティックなライブイベントに「アンプラグド」の名前をつけて、意味付けし、ビジネスとして成功しました。

これって、もはや必ずしもContent is Kingの発想ではないんですね。

そういえば、名前っていえば、領土問題では島に日本名をつけたり韓国名をつけたり中国名をつけたりして主導権争いをしていますよね。 ゲド戦記では、魔法使いは自分の真の名をあかしません。命とりになるからです。 そんなことを考えるとスピッツの91年のアルバムタイトル、「名前をつけてやる」も意味深です。



2010年11月15日月曜日

【キュレーションの話】

昨日は東京ビッグサイト開催の三国志イベントやら同人誌即売会などを覗いてきました。どちらも、でっかい会場に若い人達がわっさり。 有名人が出演しなくても人は集まり、企業が介在しなくても大きな商取引が行われているんですね。

さて、今回は「キュレーション」の話です。 この言葉、知ってますか? ちょっと前からメディア業界などで、流行り始めているキーワードです。 また胡散臭いな」という方もいるかもしれません。

でも、この“キュレーション”という概念も、戦略を考えるにあたって結構、重要な言葉だと思ってます。なので、今後、いろんな角度からこの説明を試みていきたいと考えております。

大まかにいって「キュレーション」とは、

情報やコンテンツを収集し、選別し、それらに「意味づけを与えて」、共有するという概念
です。この“意味づけの付与”というプロセスが重要な特徴なんですね。

例えば、美術の展覧会においての「キュレーター」の仕事は、“展覧会のテーマを考え、参加アーティストやアート作品を選択し、しかるべき展示会場に、好ましい効果を発揮するようにアート作品を設置し、カタログに文章を執筆すること”のようです。

コンテンツを集めて並べて共有するだけでは、キュレーションとは言いません。 コンテンツに対する意味づけの付与がないからです。 多くのVOD事業者は映画や音楽コンテンツを所有者から買い集めて配信して儲けようとしています。成功するためにはキラーコンテンツを多く揃え、サービスブランドを認知させて人を集めようとします。結果、コンテンツコストとプロモーションコストがかさんで、なかなか儲かりません。 これは単なるコンテンツアグリゲーターなんですね。

「あなたが好きなものを、好きなときに、どこからでもアクセスできますよ」とその利便性をアピールします。しかし、もはや受け手は、そこに高い価値を感じなくなっているように思います。 一生かかっても消化できない情報過多の中で、どうやって本当に必要な情報に触れられるのかに興味は移っていくのではないでしょうか。

ユーザーが接触するコンテンツを選択するために必要なのは網羅されたリストではなくて、意味づけ、文脈によってフィルタリングされたメニューではないでしょうか。

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でも、この「キュレーター」って放送局や雑誌などのメディアの仕事において重要な概念だと思います。 例えば “コンセプト、テーマを考え、出演者をブッキングしたり、好ましい効果を発揮するように番組を演出し、編集し、しかるべき時間帯に編成し、番組情報を発信する”ことなんですよ、、とか。

メディアはこの「キュレーション力」を意識的に高めていくことによって広がるビジネスチャンスがあるんではないのかと感じています。 重要なのは“意味づけの付与”です。
「Curation Is King」