2007年7月21日土曜日

【ブランディングについて】

今回はブランディング推進について少しふれてみたいと思います。

■統一感あるブランドメッセージの重要性

企業や商品のブランディング訴求にするためには、ブランドをを連呼するだけでは、ユーザー獲得や収入獲得などの成果につながるとは限りません。重要なのは、ブランド主体たる”我々”は何者か、というメッセージだと思います。「○○といえばXX、XXといえば○○」と相互に想起される状態を確立していくことがブランド戦略上の目指すところだと思います。

反対にそれが定まらないと、個別企画のコンセプトも定まりにくく、統一感も出しにくい=効率的な訴求ができないということになってしまう思います。

■ブランド戦略とは何か

ではブランド戦略の本質は何か、これは一言でいえないほど広範囲な概念であると思います。企業姿勢、企業活動の全てがブランドを構成する要素であるからです。コピーやデザインなどのパッケージは、重要ですが、ブランドの一要素であり、且つそれらも企業姿勢、企業活動、企業戦略と整合をとってデザインされるものであると考えます。

そして更に企業姿勢、企業活動、戦略のあり方を考える出発点が、経営理念です。

したがって、ブランド訴求に関しても、経営理念、企業姿勢、企業戦略から落とし込まれていくべきメッセージが表現されるべきであると考えます。

■ブランド確立において重要なポイント

上述したとおり、ブランド訴求においてコピーやデザインなどのパッケージは重要ですが、それだけでは成立しません。一見、ブランディングというと派手そうな活動に思えますが、実はブランディングに重要なことは地道なルールづくり、ルール遵守の側面があると考えます。大量のお金を派手に投下しても統一感がなければ、一過性でバラバラな活動の集積になるだけで終わる可能性があります。

伊勢丹ブランドに関する本がたくさん出ていますが、伊勢丹のブランドのコアは徹底した理念の浸透と現場におけるルールの徹底のようです。決して優れたコピーワーク、広告内容だけではないようです。

棚60cmにいくつまで商品をおいて良いか、気温に合わせてどういうディスプレーをするか、目的を明確にした店舗改装をどういう判断基準で行うかというルールが経営陣から現場まで徹底されているようです。だから例えば社長が現場を回っても細かいディスプレーに関する改善指示までできるそうです。

伊勢丹だけがなぜ売れるのか 誰からも支持される店づくり・人づくり

こんなことを考えると、本当にブランディング活動を効果あるものにするためには、具体的な企画実行と同時に、ルールや業務の見直しを含め会社のオペレーションの最適化まで及ぶ、意識をもつことが重要であると感じます。


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