2010年6月2日水曜日

【iPadから始まるメディア変化?】 

iPadにまつわる、あふれる報道や記事をみて、また関連する大量のツイートをみる中で、このトレンドが大きな動きにつながる確信めいたものも感じています。 大昔、ウォークマンがこの世に出たときも、その社会的現象が、いろんな本などで哲学的にも論考されていました。そしてウォークマンから始まったポータブルデバイスによる音楽再生の動きは、インターネットの登場と容量あたりのメモリ価格の劇的低下によって、音楽ビジネスのあり方を根底から変えてしまいました。

今回のiPadは、そんな変化の始まりにすぎないのではないかと思います。メディアのあり方は、これまでの伝送路別、デバイス別という概念から、いよいよ解き放たれ、ユーザーインターフェイス上にフィルタリングされ、キュレーションされたコンテンツをどう届けるかという話になっていくと思います。

雑誌がアプリ化していくのと同様、音楽の配信のあり方も第二段階を迎える可能性もあるのではないかと思います。 iTunesによってアルバム単位から楽曲単位に解体された音楽は、アーティストアプリやマルメディア的なアルバムアプリの形をとりながら、もう一度、アーティストの世界観やアルバム単位の世界観を表現できる場をもつのかもしれません。

しかし、それが、音楽産業の復活につながるとも限りません。もはや、そういった世界においては、楽曲をプロモーションするレーベルも、メディアも役割を変えていかざる得ないのではないかと思います。

そういった中で音楽産業は、どんな手をうっていくのか、おぼろげながら、その前提は見えてきているのではないかとも感じています。ただし、それは、これまでのビジネスのあり方とはアプローチが違う可能性が高いです。

たくさん音楽が売れないとミュージシャンは儲かられないよ、それじゃ、音楽産業が成立しないよ、、という前提枠組み自体も古い概念になってしまうかもしれません。

参考)日経ビジネス
「いままで音楽産業と呼ばれていたものは、ニセモノを売って稼いでいたんです。」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20100528/214648/



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