そんな決して明るい世の中でない中で、最近、案の定出てきた「美魔女ブーム」です。一昨日11月1日には国民的美魔女コンテストが開催され45歳の女性がグランプリ、芸能界デビューらしいです。ファッション雑誌に仕掛けられたとは言え、マスコミなどで盛り上がるということは、ここらへんにきっと消費のニーズがあるということですよね。
だいたいこの「美魔女」年齢層っていうのがくせものです。例えば今回の美魔女グランプリの方は45歳、1966年生まれです。この年代の方々は20歳前後のとき、80年代初頭の「女子大生ブーム」をつくりだし、企業の大量採用期に入社し、就職後はバブル期のOLとして90年代前半まで活躍し「ジュリアナブーム」等を先導しました。30代も後半に差し掛かった2004年頃には一部「負け犬ブーム」もありましたが、40代を迎える2006年〜2008年には「アラフォー」に突入します。(一部の親は「モンスターペアレント」と化したようですが)。それから3年、今度は40代を積極的に楽しむ「美魔女」ときました。
要するにみんな同じ方々(属にいうバブル世代)なのですね。やっぱり指向性の本質は年齢ではなく年代によって形作られるところが大きいようです。
このブームをつくりだしている1965年〜1969年生まれぐらいの層は、実は日本の人口構成上のボリュームゾーン(団塊ジュニア1971年〜1974年生まれ)ではなく、その上の年齢層です。なぜかここが消費を牽引し、ブームを作りだし、いい思い?をしているんですね。
一方、その下の団塊ジュニア層は属に「貧乏くじ世代」「不運の世代」と呼ばれているようです。人口が多いがゆえの受験戦争、なのに成人する頃にはバブルが崩壊し就職氷河期に突入、就職しても賃金削減、可処分所得減少に見舞われました。
下の人口構成グラフでもわかるとおり、現在の日本の最大ボリュームゾーンは団塊の世代(1947年〜1949年生まれ)62〜64歳の方々です。この層も日本の消費や文化を牽引してきた世代です。ここが一斉に定年リタイアの時期を迎え、シニアマーケットが新たな局面を迎えると想定されています。
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