2010年2月12日金曜日

【カネがなければ知恵を出せ】

昨今、メディア業界、あまりいい話は聞けません。電通さんの売上もテレビ、雑誌中心にがんがん落ちて、営業利益も前年度半減になっています。 http://www.dentsu.co.jp/ir/index.html
音楽ソフトも前年割れ、音楽配信も伸び悩みです。当然音楽業界全体のお財布も寂しくなります。 http://www.riaj.or.jp/data/index.html 

しかし「世間は不況だといって自分まで不況だと考える必要もなく」、過度に暗くなる必要もありません。とりあえず命にかかわる問題がないことだけでもこの上のない幸せです。 
先を心配してもしょうがないので、体力があるうちにコスト効率を高め、ソリューション力をつけて、新しい収入源を獲得し、メタボ体質を脱却し、スピード感ある筋肉質な経営体制をつくる、そんな、またとないチャンス到来ともいえます。

「やったほうがいいこと」にはお金は使えなくなり、「やらないと駄目なこと」、「絶対やるべきこと」にしかお金と人を使えません。 お金を使うことに緊張感が必要になります。多少不便なことが起こります。失うものもあると思います。目の前のチャンスを逃すかもしれません。 これまでと同じやり方に固執できないかもしれません。

でも与えられた条件の中で、やるしかありません。お金がない前提でも、知恵と工夫で成果は出せます。人のお金をふんどしに相撲をとる、他社と一緒に費用半分で同じことをやる、広告出稿はやめてお金のいらないクチコミマーケティングにトライする、高いお店の接待はやめて安くてうまい焼き鳥屋を開拓する、急ぎのタクシーをやめるために会議や仕事の時間をちゃんと管理する、一つのイベントをマルチに展開する、、等々、これまでやれてないこと、できてないこと、つきつめてトライしていなかったこと、チャレンジすべきことが必ずあります。 

個人の観点から言えば、お金をもらって楽しいだけの仕事ができるはずもありません。選べない上司や限られたリソースなどいろんな制約条件の中で、成果をあげるからこそ給料がいただける訳です。 そんな苦しみの中でも人に貢献できるからこそ、楽しく充実した気持ちになれるということだと思います。

我々の給料は最終的にはユーザーさんから頂いているという認識をすべきです。組織が悪い、上司が悪い、部下が動かない、予算がない、待遇が悪い、など社内的な問題はユーザーには関係ありません。お金を出してくれるユーザー一人一人に喜んでもらうために、どんな価値をお返しできるのか? それを真摯に考え続けるべきです。

江戸時代の浮世作者であり商人でもあった井原西鶴は言っています。「金がなければ知恵を出せ 知恵がなければ汗を出せ」と。 幸福論のアランは言っています。「悲観は気分、楽観は意志」だと。 ニーチェは言っています「脱皮できない蛇は滅びる」。



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