◆マーケティング1.0
「いいものをつくれば売れるのよ」というアプローチです。音楽やエンターテイメントでいえば、より多くの人が喜ぶ、いい楽曲、いいアーティスト、いいコンテンツさえつくればマスは反応するし、人は集まるし、たくさん売れるでしょ、という段階といいましょうか。マスメディアを通じた「幸せ」や「豊かさ」の共同幻想が機能していた時代は、このマーケティングが有効だったと思います。
◆マーケティング2.0
インターネットを始めとする情報技術の発展によって、人々は、マスメディアの情報以外に膨大な情報にアクセスできる環境が整いました。企業側の都合や論理は通用しなくなってきます。そこで徹底した消費者志向のものづくり、サービス開発へのシフトが浮上していきました。ユーザーをターゲティングし、自らのポジショニングを考え、他と差別化することによって競争に勝っていくことが必要になりました。お客様の満足のために、One to Oneの対応をする。これがマーケティング2.0。 アーティストでいえばファンが求めているものを届ける、そうやって支持を得ていくというアプローチなのかとも思います。
◆マーケティング3.0
そして時代は3.0。Facebookで政治が変わり革命が起こる時代になりました。個々人は発信する力を持ち、相互につながることが可能になりました。一塊の「マス」は消滅し、個人の集合体としての「ソーシャルネットワーク」が立ち上がります。情報の流れが大きく変化していこうとしています。
上記の表にもある通り、マーケティング3.0では自らのミッションと存在意義を発信しユーザーからの共感を得ることがアプローチ手法です。製品開発やコミュニケーションに消費者を参加させ、一緒にものごとを創っていくということなんですね。
◆LADY GAGAのマーケティング3.0
前回ふれたLADY GAGAはまさしく、その3.0なアプローチと言えると思います。ソーシャルメディアをフル活用し、ファンと密接なコミュニケーションを図っています。
例えば新曲 ”Edge of glory”では、ファンが歌い踊ってる動画をYouTubeにアップし始めたのを見たGagaが「映像をつくるから、みんなのもっとたくさんの動画をちょうだい」とUP。数分後に数100以上のビデオが集まり、投稿したユーザーは彼女のPVの一部に出演。
GAGAはこういった圧倒的なソーシャルパワーで企業やレーベルを超える影響力を獲得しています。
◆AKB48のマーケティング3.0
AKBも劇場や握手会でダイレクトコミュニケーション。総選挙でファンを巻き込んだファンがプロデュースする形をつくっています。まさしくマーケティング3.0における「企業の製品開発やコミュニケーションに消費者を参加させる」、「多数対多数の協働」のコンセプトを実現させていると言えますよね。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110531/ent11053110000007-n1.htm
http://blog.tokuriki.com/2011/01/30.html
http://www.mindreading.jp/blog/archives/201101/2011-01-08T0226.html
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/11/30-cb07.html