2010年12月7日火曜日

【“考える”について考える話】

さて前回の”コーチA”の勉強会での話で別ネタです。『“考える”について考える話』です。

★そもそも「考える」ってどういうことだと思いますか?
「何かを考える」っていうのはいったい何をしている状態なんでしょう? 例えば、、、
「僕は一日中、君のことばかり考えているんだ」 、、、考えてるって私の何を考えているの? 「仕事のことばかり考えてしまって頭から離れないんです。」、、、それはどういうこと?

360年間、解けなかったフェルマーの最終定理は1995年にアンドリュー・ワイルズという人が解いたそうですが、彼は「8年間、そのことを考え続けた」と言ったそうです。 それは何をどうやって考え続けたという意味だと思いますか? 一体、“何かについて考える”っていうのはどういうことなんでしょう?

アルキメデスは王様から王冠が純金かどうか、銀の混ぜ物をしてごまかしていないかを証明せよ、と命令され、それを”考え続けた”という話があります。王冠を溶かして密度を調べる訳にもいかない。 どうすればいいのか? そして、ある日、アルキメデスは入浴中にこの問題を解決するヒントを得ました。 彼が浴槽に入ったとき、お湯が溢れる様子をみて、ハッと気づいたアルキメデスは、「ユーレカ!」、「分かったぞ!」と叫んだそうです。

←喜ぶアルキメデス
つまり、“何かを考える”とは、「何か」に対して意識がチューニングされている状況だということだ、という話です。 思考とは無意識の中で、問いと答えを繰り返しているプロセス。 その中で、ある課題に対して意識がチューニングされていると、身の回りの全てモノゴトが、すべて問いに対する答えの候補になります。いつでも答えをつかまえられるように「チューニング」しているってことが、何かについて考え続けている、、という状況だと定義できるという解説でした。

頭の中に”問い”がなければ、単なる情報でしかないことが、”問い”を持ち、そこにチューニングさせておくことによって、情報は有用な知識となり、見つけるべき答になりうる、ということです。

確かに何か面白いことはないかと考え続ける芸人さんは、身の回りの全ての出来事がネタにならないかという意識にチューニングされているはずです。芸人さんの生活が、たまたま面白い訳でなく、きっと日常から面白いことを発見し続けるチューニングをしているということですよね。

だから何に対して意識を「チューニング」するのか。 何について”問い”を立てるのか。 それが大事なポイントだということです。

好きなことを仕事にできれば成果はあがりやすくなるはずです。抵抗なくチューニングできますからね。そうすると世の中の全てのことが仕事のヒントに見えてきます。 ネタは漠然とは見つけられません。でも自分でテーマを設定し、そこにチューニングすれば、いろんなことがネタの候補になるはずです。

上司が部下に(或いは誰かを通じて)成果を出させたいなら、「こうしろ、ああしろ、そうじゃない、全然駄目だ、、」などと指導するより、部下の意識を課題に関する問いに「チューニング」させることをしなければいけないということです。そうすれば問題解決の道筋はきっと主体的に見い出しやすくなるのではないでしょうか。

じゃあ、その方法論は? 

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