2010年12月9日木曜日

【リッツカールトンホテルの話】

今回はリッツカールトンホテルの話です。

前回は「何かについて“問い”を立てること」によって、「そこに意識をチューニングさせること」になり、「身の周りのデキゴト全てが、自分が求める答えの候補になる」。「情報が自分にとって有益な知識となり、解決策をみつけるパワーになる」という内容の話をしました。 そして誰かに何かを深く考えて欲しいときは「答え」ではなく「問い」を提示すべきなんだという考え方も紹介しました。

これもコーチAさんの勉強会で仕入れたエピソードなんですが、その講師の人がリッツカールトンホテル大阪の素晴らしいサービスに感激して、後日に社長と会食する機会があったときに、「どうやって従業員を指導しているのか」を訊ねたそうです。そうしたところ、社長いわく、米国本社から、いろんな指示が電話やメールで届くんだが、そのポイントの一つは「世界一か?」と問うことなんですよ、という話がありました。 

“頑張っているか否か”じゃなく、“サービスが世界一かどうか”を問うているということがポイントなんですね。 社長は現場にまわって「おい、世界一か?」と聞きまわります。 スタッフは、「頑張っているか?」と問われれば「頑張ってます」と答えられますが、「世界一か?」と問われると、即座には答えられず、世界一になるために、どうすればいいかを考え始めます。もちろん、それだけではないと思いますが、できるだけ”正解”を与えない、ということが秘訣だということでした。

リッツカールトンの会社概要HPには「心に響くストーリーなくして伝説は生まれません。」とあります。価値観と理念が書かれたカードを常に全スタッフが携帯して仕事をしているといいます。http://corporate.ritzcarlton.com/ja/About/GoldStandards.htm リッツカールトンだから、そんなことが言えるんでしょ、ではないんです。現リッツカールトンの創立者は、1980年代に、世界展開前の小さな会社のときから、同じことを言い続けて実行してきたそうです。


会社で企画を考えるときも、そして自分の考え方にも、当てはめてることはできませんか。「その企画って、自分でそれが一番、面白い事だと思っているのかな?」、「それが誰かにとって唯一無二の価値ある企画なんだろうか?」、、、それを自分で、或いは皆で互いに問うていくべきですよね。作り手、送り手がイマイチだと思っている内容、こんなもんかな~と思っている内容では、ユーザーの本当の感動や共感は呼べないのではないかと思います。

何事にも制約条件はありますから簡単ではないかもしれません。。でも、その中でサイコーなことを真摯に追求することが、社会への貢献につながるのではないかと思っています。

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