2011年1月11日火曜日

【“ディズニーの教え方”の話】

ディズニーランドのホスピタリティの素晴らしさは、どうやって実現してるんだろうと前から関心がありましたので週末に書店で「9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方 ~素質は問わない」という本が並んでいたので買って読んでみました。

9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方

先にリッツカールトンの話もしましたが、リッツもディズニーもお客様に接するスタッフがサービスの質を左右します。常に誰かに上司に見られているわけでもないのに、スタッフは主体的、自主的に考え、行動します。なぜなんでしょう?  人の採用に秘密があるんでしょうか? 確かにリッツの場合は、長い時間をかけて人を採用するらしいです。しかし、その基準は、経験が豊富だとか、スキルが高いということよりも、リッツの理念、哲学に共感し、一緒にお客様の喜びのために働けるか否かを見極めるということでした。 スキルは後からでも何とかなるっていう考え方なんですね。

その点、ディズニーランドは、運営を実際に支えているのはスタッフの9割以上を占める1万8000人のアルバイトです。さらに半年で半分は入れ替わるらしいです。 本によるとディズニーランドは基本的に、アルバイトスタッフの採用は来るものは拒まずの姿勢が強く、笑顔がちゃんとできれば、基本採用するとの話がのっていました。 そういうバイトを一流のサービスができるように育てているということですよね。 そんな、いわゆるプロフェッショナルではない学生バイトで、なぜ、高品質のサービスが実現できるのか。 ジャングルクルーズで、なぜ同じことの繰り返しを一生懸命できるのか? なぜトイレがいつもピカピカなのか? なぜ冬にも芝生が青々しているのか? 

ディズニーランドの場合は、そもそも、ディズニーが好きで、お客様の笑顔がみたいという人が基本応募してくるということも大きいと書いてあります。 その上で、採用されると、まず研修があり、そこでディズニーの理念、哲学が教えられます。そしてディズニーのスタッフとして清掃係から売店販売員に至るまで、その仕事の意味を叩き込まれます。「全てはお客様のハピネスのために」。 清掃係はゴミを拾うのが仕事ではなく、ゲストの安全を確保し、コミュニケーションし、楽しい思いをもってもらうために存在するという位置づけが説明されるんですね。だから皆、プライドをもって自分の仕事を遂行します。

もちろん、ディズニーのことですので、品質を維持するためにマニュアルはちゃんとしたものがあるようです。しかし、一番の肝は、やっぱりマニュアル以外のところにあるということなんですね。 個々のスタッフが、哲学やミッション、行動指針を理解し、お客様の安全を優先し、今、何をすべきか、その場で自分で考え、工夫させる。 その為にスタッフ一人ひとりに一定の権限を与え、リーダーシップを発揮させるということが重要なんだとありました。

ここでは金銭的なモチベーションではないところで、成立しているというのもすごいです。アルバイトも昇格するらしいですが、本によれば金銭面で昇給することはないと書いてあります。新人の面倒を見たい人、指導したい人を昇格させ、そのリーダーシップのもとでチームとしての成長を目指す。

密なコミュニケーション、声がけをし、チームで集まって、常に改善点を探す。そして、いいこと、素晴らしいことをすると、上司アルバイトの人が、「今の行動はよかったね」、「さっきの笑顔は最高だったよ」などと声がけしたり、カードを渡したりして褒める。 こういうことがバイト間で行われている仕組みがあるんですね。

僕はディズニーランドでバイトをしたことがないので、よくわかりませんが、人のモチベーションを高め、品質の高い仕事をするため、経験やスキルだけでない、アプローチがあるようです。
なにか参考にあるところがあるような気がしましたので紹介まで。


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