企業というのは、顧客や従業員、株主、地域社会などというステークホルダーとの関係性の中で成立しています。しかし、ちょっと前まで企業は、株価至上主義だったり、短期的利益の追求ということに重きがおかれていました。しかしアメリカ金融危機などで、そういった考えが改められつつあるようです。それに環境問題やら人口問題などで、そもそも企業って利益だけ追求していていいのって話になっているんですね。 顧客や従業員の価値観が多様化していく中で、社会貢献を考えない企業論理だけでは、モノゴトは成立しなくなっているということもあるんでしょうね。
従来は、対ユーザーの観点でも「自社の商品やサービスを、どうやって伝え、理解させ、買ってもらうか」という企業本位の発想でした。 対従業員の観点でも「仕事をどうやって伝え、理解させ、働いてもらい、成長させるか」という企業本位の発想でした。
でも、もはやユーザーも従業員も、企業論理に囲いこまれたいとは思ってないし、考え方の合わない会社の商品など買いたくないし、そこで働きたくない、と思うようになってきているんでしょうね。 薄っぺらい企業論理、上から目線の考え方なんてのは見透かされてしまうんです。
そんな中で、これから勝ち残る会社の条件として、企業の理念、思想が問われるようになってきているということだと思います。 そして価値観をベースに、CS(顧客満足)もES(従業員満足)も高い会社になっていかないといけません。 このCSとESをどちらも高めていくときのキーワードが「エンゲージメント」です。
「社員一人ひとりが、組織に対してロイヤリティを持ち、価値観に共感して、愛着をもって、絆を感じている状態」が企業におけるエンゲージメントです。 企業の社会的意義を感じ、そのために主体的に動ける人が集まる組織にしないといけません。社員を大切にし、顧客のことに心を砕き、社会貢献について真剣に考える企業が、結果的にイノベーションを行い、高いパフォーマンスをあげる社会になってきています。
もちろん「エンゲージメント」だけでなく仕事には「コミットメント」も重要です。仕事である以上、責任や目標に対する約束、コミットメントが必要なことはもちろんです。しかし、それだけでなく、自分が共感し、やっていて楽しいこと、やっているうちにのめり込んでしまうようなエンゲージメントも必要だ、ということだと思います。人間はコミットメントだけでは燃え尽きてしまうからね、ということです。
トヨタ系ディーラー、ネッツトヨタ南国はこの「エンゲージメント」ということを理解しながら、活気ある会社にすることに成功している会社の一つのようです。 顧客満足NO.1を10年続け、業績を伸ばしているこの社長さんは言います。 「すばらしいスタッフ、すばらしいリーダーというのは育てるものではないんです。すばらしいスタッフやリーダーが育つ風土をつくる、ということ。誰かが育てるものではなく、勝手に育つものなんです。要は、育ちやすい環境を作ることが経営者や上司の役割なんです。」
http://www.vistanet.co.jp/
企業は、社会貢献価値や従業員の成長を考えながら、活気あるものにしていきたいですよね。
.
0 件のコメント:
コメントを投稿