2011年2月14日月曜日

【「思い」と「成果」の関連性】

この週末はジャーナリスト佐々木俊尚さんの新刊「キュレーションの時代」を読みました。メディアやコンテンツに関わる人にとって凄く参考になる良い本だと思うので強くお薦めします。 現時点でAmazonの経営書、新書、ITカテゴリーで1位、総合でも15位にいて、この種の経営書としては結構売れているようです。いずれにしてもこの“キュレーション”という概念は、メディア戦略とも関連性が高くなりそうなので、これからも折々でお話していきたいと思います。

さて前回の「働きがいのある会社」の話では、「従業員が勤務する会社や経営者・管理者を信頼し、自分の仕事に誇りを持ち、
一緒に働いている人たちと連帯感が持てる会社」という定義を紹介し、そういった企業は、業績、株価指数、生産性、イノベーションなど面で優位性がある、という話をしました。

また前々回は「エンゲージメント」というキーワードの中で 「社員一人ひとりが、組織に対してロイヤリティを持ち、価値観に共感して、愛着をもって、絆を感じている」企業に優秀な人はあつまり、主体的に動ける組織になっていくという考え方を紹介しました。

いずれも昨今、企業の競争力の源泉として、「人」の話がクローズアップされているように感じます。 本屋さんに行っても、一時期の「ビジネスモデル」チックな経営本より、こういった”人”にかかわるアプローチが増えています。 企業が無機質なビジネスモデルやブランドマネジメントだけを語っていても競争力が保てない時代になりつつあるからでしょうか。 中に働く人の思い、発信力、顧客との関わり方が、信頼や共感につながり大きな力を持つようになっているではないかと思います。だからこそ企業は、その個々人の力を最大化するため、従業員に対するメッセージを重要視するようになってきているのではないでしょうか。

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そんな中、あるメルマガで紹介されていた、人が使う言葉やメッセージによって実際のパ

フォ-マンスが変わるという話が面白かったので紹介です。
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(1)関西大学の安田さんという教授が、業績が高い人(上位15%)と、
それ以外の人達とでは、電子メールの中で使っている言葉が違うという
発見をしたそうです。

●業績が高い人(上位15%)が電子メールでよく使う言葉は、
率直だ・スムーズだ・前向きだ・有意義だ・なんとか、
特別だ 、などポジティブで、意欲が伝わってくる言葉が多く。

●一方で、それ以外の人が電子メールでよく使う言葉は、
厳しい・面倒だ・大変だ・細かい・悪い・同じだ 、、など
比較的ネガティブな言葉が多いそうです。 

業績が良いからポジティブな言葉を使うのか、ポジティブな言葉を
使うから業績が良くなるのか? 

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(2) ハーバード・メディカルスクールの教授による実験の話です。

空港で使われる危険物の検査装置を使って、被験者たちには
あらかじめ 危険物が発見される確率を伝えたうえで、鞄の中身を
調べさせました。 結果、、

「1%の確率で見つかる」と伝えたとき、誤答率は30%
「50%の確率で見つかる」と伝えたら、誤答率は7%

要するに“見つかる可能性が高い”とポジティブなメッセージを
伝えることで、パフォーマンスを高めることができたという話です。
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うまくいってないからといって、ネガティブな話をしても、状況が良くなることはありませんからね。

だったら将来に対する可能性を信じたポジティブなメッセージを発信し、行動することによって実際に成果があがる確率は高まるかも、、という話です。

いろんな意味で、ビジネスの成否は一人ひとりの考え方や思いに大きく影響されると思うこの頃です。

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